こんにちは。
私はこの時期一番気を付けなければならない感染はインフルエンザだと思っていました。
しかし、インフルエンザの流行どころか鳥インフルエンザを軽々と超えてしまう新型の感染症が発表されました。
新型カンジダ症です。
発表されたばかりで情報が限られていますが、原因や症状などについて検証し、「日本に上陸の恐れはあるのか?」、「世界同時感染の可能性はあるのかどうか?」についてどこよりも詳しく知らべてみました。
★この記事の目次★
新型カンジダ症の特徴は?
この病気の原因は「Candida auris」(カンジダオーリス)という新型の真菌です。
Candida auris(カンジダオーリス)は感染後の致命率が高く、医療現場などで集団感染を引き起こす可能性が高いようです。
既に2カ国で医療施設における集団感染が確認され、それぞれ感染者と保菌者を合わせて30名以上であったことが分かっています。
また、3種類の主要抗菌薬(抗生物質)全てに耐性のある菌株もある上、これまでのカンジd症の真菌と区別が難しいことが特徴です。
「米国で報告された患者は13人で、うち4人はすでに死亡しているが正確な死因はわかっていない。」と米疾病対策センター(CDC)が2016年11月4日に明らかにした。2013年5月~2016年8月までの期間に発症した患者7人について報告された死亡報告で、対象期間後に発症した患者6人については調査が進められている。
出典:米国でも新型カンジダ症、「世界的な脅威」になる恐れも CDC
AFP時事ニュース
つまり、亡くなったのは13人中4人ではなく、7人中4人であり、致死率は60%を超えると驚異的な数字も報告されています。
これは新型カンジダ症の診断が難しいことと、すべての抗生物質が効かない菌が存在するため、効果的な治療を行う前に進行してしまうからだと思います。
そもそも真菌による感染はこれほどまでに恐ろしいものなのでしょうか?
そもそも真菌とは何か?
驚異的な致死率を考えると、真菌が細菌やウイルスの一種のように思いますが、細菌やウイルスではなく真菌はカビのことを指します。
キノコ、酵母も真菌の一種で、生活に欠かせない有用なものも数多くあります。
真菌による感染症を真菌症と言いますが、患部がどこであるかによって3種類に分けられます。
まず、水虫の白癬菌ように感染が皮膚に留まる「表在性真菌症」の場合には外用薬として塗り薬が処方されます。
次に感染が皮下組織や爪に及ぶものを「深部表在性真菌症」と言いますが、外用薬で治療が困難な場合内服薬(飲み薬)が処方されます。
更に、肺や心臓など体内の臓器にまで及ぶ真菌症もあり、「深在性真菌症」と呼ばれます。抗がん剤や免疫抑制剤を投与している患者さんに起こりやすく内服薬や点滴の薬が使用されます。
本来、健康状態の良い人であれば、真菌と呼ばれるカビが体内に入っても害になることはほとんど無いようです。
ただし、風邪を引いていたり疲れていたりと誰にでもありがちな免疫機能低下によっても真菌が体内で増殖する場合があり、これによって体に害を及ぼす真菌症になるようです。
ここまで調べても新型カンジダ症ほどに致死率の高い真菌は私の調べる限りありませんでした。
この感染力と致死率はどちらかというと細菌やウイルス性の感染症に近いような気がします。
致死率の高さは鳥インフルエンザ以上!!
世界で最も危険な感染症は何でしょうか?
それは狂犬病です。狂犬病ウイルスを保有する犬にかまれることで発症し、水を恐れるようになるという特徴があります。致死率はなんと100%で毎年5万人が亡くなっています。
次いで致死率が高いものは炭疽症(たんそしょう)です。耳慣れないかもしれませんが、羊やヤギなどの野生生物からヒトに炭疽菌が侵入することで発症します。ヒトからヒトに感染はしませんが、致死率92%と高いことから生物兵器に使われています。
3位はAIDSの致死率90%、4位はエボラ出血熱で致死率83%、5位はマールブルグウィルスで致死率80%です。
マールブルグウイルスは風邪症状から始まり、吐血・下血となり、最終的には体内で血液が固まりショック死を引き起こします。治療法も予防ワクチンもありません。
6位はBウイルスを保有するアカゲザルなどの霊長類に咬まれることで感染するBウィルス感染症です。致死率70%ですが、感染力が非常に弱いため世界で40例ほどしか報告はありません。
7位は14世紀のヨーロッパ人の3割3000万人が命を落とした線ぺストです。ネズミの血を吸ったノミを媒介して感染し皮膚が黒くなることが特徴です。致死率は65%です。
8位が記憶に新しい鳥インフルエンザです。鳥からヒトに感染する伝染病でヒトからヒトへの感染はありませんが、2003年~2005年に349人が感染し216人が死亡の致死率54%です。
予防ワクチンの製造があるものの、ウイルスが絶えず変化し続けているため、ワクチンが必ずしも有効とは言えません。
新型カンジダ病が仮に致死率60%であるとしても、8位の鳥インフルエンザ以上7位に匹敵する致死率と言うことにあります。現時点で感染について解明されていない不明点が多いという点では5位にも肩を並べると言っても言い過ぎではないと思います。
疾病対策センターが「世界の脅威」と発表した新型カンジダ病が既に各国で発症していることは事実ですから、早急に対策を考えなければ、全世界同時感染は時間の問題です。
新型カンジダ症の日本上陸時期はいつか?
結論から言うと、既に日本に上陸しています。
この真菌の名前をCandida auris(カンジダオーリス)と名付けたのは帝京大学の調査グループです。
2009年に東京都内の病院で入院中の患者さんの外耳道の分泌液から見つけ、この時点では病原性は不明でした。
Aurisとは耳の意味ですから、Candida auris(カンジダオーリス)耳カンジダと名付けたわけです。
この報告の後、韓国、インド、南アフリカ、クエート、コロンビア、ベネズエラ、パキスタン、英国でも相継いで報告されています。
新型カンジダ症は原因不明??症状はない?
2009年に日本で発見され、なぜ今「世界的な脅威」として報告されたのでしょうか?
過去のサンプル調査でこの真菌が見つかっている例もあるようなので、この真菌の作用による病変であることがわからず、見過ごされてきたことも考えられます。
また、米疾病対策センター(CDC)から一般に向けた注意喚起は今回の2016年の11月4日ですが、実は同年6月28日に米国の医療施設向けに警告文書が配信されていました。
この時間差が不思議だと思いませんか?
これほどの脅威であれば、すぐさま世界に向けて報告を行ってもいいはずです。
そして明確な感染原因や、感染後の経過や症状などの発表はなされていません。
米国の新型カンジダ症による死亡者4人についても「具体的な死因がわかっていない」と謎ばかりです。
これは感染者が入院に至った疾病の症状以外には、新型カンジダ症としての明確な症状は現れず、気づかぬうちに死に繋げるからこそかもしれないですよね。
現在は医療施設内での感染拡大を危険視していることから、健康な状態での感染は可能性が低いのかもしれませんが、感染しないとは言い切れません。
「病原性の強い新型の真菌に気を付けて下さいね」と言われても、どのように気をつけていいのかわかりません。
医療がこれほどまでに進化している現代でも、Candida auris(カンジダオーリス)が引き起こす新型カンジダ症に関しては闇の中なのではないでしょうか。
もしくは、現在公表するとパニックが起きるような特別な理由があるとしか考えられません。
どちらにしても、世界を震撼させる驚異の致死率60%超の前で、私たちは闇の中にいることに変わりありません。
☆★まとめ★☆
Candida auris(カンジダオーリス)という真菌が引き起こす新型カンジダ症が世界で猛威を振るっています。
世界で最初に発見された国が日本である事から、公表されていない保菌者や感染者が現在も日本国内いるように思います。
米疾病対策センターが警笛を鳴らしているほどなのにも関わらず、現在分かっていることは医療機関での集団感染が既に報告されている事と60%を超える致死率である事です。
これまでのカンジダ症、あるいは真菌が引き起こす疾病とは比べ物にならず、致死率の高さや感染力はワースト5に入る感染症だと言えます。
情報が限られている中で深く調べれば調べるほど、「アウトブレイク(集団感染)」「パンデミック(世界流行)」という感染映画のタイトルで耳にしそうな言葉に何度も直面しました。
細菌でもウイルスでもない謎の多い真菌Candida auris(カンジダオーリス)が引き起こす新型カンジダ症が世界の脅威になる、そのXデーは明日であっても不思議じゃないのかもしれません。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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